株式会社メガネスーパー
倒産寸前からV字回復!8期連続赤字のメガネスーパーは、なぜ「高く売る」ことで蘇ったのか?
メガネスーパーと星﨑尚彦社長
低価格競争から脱却し、「アイケア」という新たな価値を提供することで会社を再建する
- ⚔JINSやZoffなどの強力な低価格競合の存在
- ⚔社内に染みついた「安売り」の意識
- ⚔顧客に「高い」と思わせずに価値を伝えることの難しさ
メガネスーパーは低価格SPA業態との激しい価格競争に巻き込まれ、従来の「中価格帯」というポジショニングでは顧客を失い、8期連続の赤字に陥っていました。このままでは倒産という危機感から、価格競争から完全に撤退し、「モノ(眼鏡)を売る」のではなく「コト(眼の健康寿命)を守る」という、高付加価値戦略へと事業ドメインを再定義することで、顧客に選ばれる存在としてV字回復を目指しました。
| 軸 | Before(変更前) | After(変更後) | |
|---|---|---|---|
Who 売り手 | 価格や手軽さを重視する、幅広い層の顧客 | 自分の眼の健康に関心が高く、専門的なサービスを求める顧客 | |
What 売り物 | 眼鏡という「モノ」 | 「トータルアイ検査」やコンサルティングを含む「アイケアサービス」というコト | |
When タイミング | 眼鏡が壊れたり、度数が合わなくなった時 | 定期的な眼のチェックや、より快適な見え方を求めて | |
Where 売り場 | 商品を陳列し、販売する「店舗」 | 専門的な検査とカウンセリングを行う「アイケアの相談場所」 | |
How 売り方 | 簡易的な検査と、顧客が選んだフレームに合わせてレンズを販売 | 詳細な検査とカウンセリングに基づき、専門家として最適な眼鏡を提案 |
かつては眼鏡業界のガリバーだったが、低価格SPA業態の攻勢に対応できず、陳腐化。価格で勝負できず、かといって高級店ほどの専門性もなく、どっちつかずの状態で顧客を失い、8期連続赤字という危機的状況に陥っていた。
単なる「眼鏡屋」から「アイケアカンパニー」へと生まれ変わった。価格ではなく、専門的な検査とコンサルティングという付加価値で顧客に選ばれるビジネスモデルを確立。V字回復を果たし、眼鏡業界に新たな価値基準を提示した。
導入前の課題
JINSやZoffといった低価格SPA業態の台頭により、従来の「中価格帯」というポジショニングが陳腐化。激しい価格競争に巻き込まれ、顧客を奪われ続けた結果、8期連続の最終赤字を計上し、倒産の危機に瀕していた。
採用したアプローチ
低価格競争からの完全撤退を宣言。「モノ(眼鏡)を売る」から「コト(眼の健康寿命)を守る」へと事業ドメインを再定義した。「アイケアカンパニー」への変革を掲げ、徹底的な検査とコンサルティングによる高付加価値サービスを提供。高単価でも顧客に選ばれる存在を目指した。
他社が真似する際の学び
- •価格競争が激しい市場では、土俵を変えて戦う戦略が有効。
- •モノ売りからコト売りへ転換し、専門性やコンサルティングで付加価値を高める。
- •既存資産(顧客データ、店舗網、人材)を新しい戦略に合わせて再定義し、活用する。
おわりに
メガネスーパーの復活劇は、自社の強みを再定義し、安易な価格競争から勇気を持って撤退することの重要性を示しています。「高くても買いたい」と思わせる圧倒的な専門性と付加価値を構築できれば、危機的な状況からでも再生は可能であるという希望の物語です。
