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事例2026/9/9

花王・マツキヨ・ドコモの共創戦略:1億超のIDとPOSデータ連携で販促を深化

結論(先に要点)

花王グループカスタマーマーケティング(KCMK)、マツキヨココカラ&カンパニー、NTTドコモの3社が連携し、ドコモの1億超の会員基盤と小売のPOSデータを活用した販促戦略を展開。一過性のイベントではなく、データの可視化と高速PDCAによって新規・休眠顧客の獲得と既存顧客のロイヤル化を両立。年間を通して20%還元キャンペーンなどを実施し、数十万人の条件達成者、100万UUの購入者数に達した成功事例です。

この記事のポイント

  • 一過性の販促に終わらせず、持続的な顧客育成を実現
  • 利益率の確保と小売(マツキヨココカラ)が求める「店頭の独自性」の両立
  • dポイント会員基盤と購買データを活用したデータ戦略の展開
花王・マツキヨ・ドコモの共創戦略:1億超のIDとPOSデータ連携で販促を深化

花王・マツキヨ・ドコモの共創戦略:1億超のIDとPOSデータ連携で販促を深化

提携の背景と目的

消費財メーカーの販促において、キャッシュレス決済をフックにした施策が重要となる一方、プロモーションの同質化や利益率確保の課題がありました。これに対し、花王グループカスタマーマーケティング(KCMK)、マツキヨココカラ&カンパニー、NTTドコモの3社が連携。

■連携の目的

  • 一過性の販促に終わらせず、持続的な顧客育成を実現
  • 利益率の確保と小売(マツキヨココカラ)が求める「店頭の独自性」の両立
  • dポイント会員基盤と購買データを活用したデータ戦略の展開

マツキヨココカラの独自性とdポイント活用

KCMKは、マツキヨココカラが重視する「独自性のある店頭提案」に寄り添う形で、以前より注力していたドコモのdポイント施策に着目しました。dポイントとマツキヨココカラポイントのダブル付与は顧客の来店動機となり、メーカータイアップも実施。

■施策開始の転換点

  • マツキヨココカラ統合1周年を機に、ドコモを加えた3社での施策をスタート。
  • KCMKは、マツキヨココカラでのキャッシュレス決済施策をdポイントに一本化。
  • 両社が抱える「新規顧客獲得」「休眠顧客掘り起こし」の共通課題解決を推進力としました。

POSデータとdポイントデータによる顧客インサイト可視化

2023年に初めて実施された3社の取り組みは、2024年に8回、2025年には年間16施策へと拡大しました。拡大の背景には、確実な送客効果とマツキヨココカラの独自性への適合がありました。

■2025年の施策内容

  • マストバイキャンペーン(年3回): KCMK対象商品を一定額購入すると20%還元。
  • 先着クーポン施策: 特定カテゴリーや個別ブランドに絞ったクーポン配布。

■成功を導いた3つのこだわり

  1. 費用対効果の最大化: 20%還元という還元率を抑えつつ、過去データに基づき「売上に直結する顧客層」(ロイヤル層、新規顧客、過去参加者で最近来店していない層など)へクーポンを効率的に送付しアプローチ。
  2. 直商流体制によるスピード感のある意思決定: KCMKとドコモが直接連携し、定期的なすり合わせで計画・実行・振り返りを高速化。データに基づく納得感と「まずはやってみよう」というチャレンジ精神が後押ししました。
  3. 販促を「一過性のイベント」で終わらせない仕組み化: データ分析のフォーマット化、マーケティングプロセスの自動化により、効果検証から次回立案へのPDCAサイクルを構築。これにより、高頻度な実施と再現性の高いマーケティングオペレーションを実現し、顧客育成サイクルを確立しました。

成果と今後の展望

1年間の継続的な実施により、新規顧客数および売上はともに増加。マストバイキャンペーンの「条件達成者」数は数十万人を突破し、dポイントを提示してKCMK商品を購入したユニークユーザー(UU)は約100万UUにのぼりました。

■成果のポイント

  • 過度な還元に頼らず、利益率を確保しつつ多くの生活者を巻き込むプロモーションを実現。
  • 単なる価格訴求ではなく、dポイント活用によりブランド価値毀損のリスクを回避しつつ、購買機会を創出。
  • ドコモの「Single ID Marketing」が、2025年の社内表彰で総合グランプリを受賞。

■今後の展望

  • dポイントデータを活用し、マツキヨココカラとKCMKだけでは捉えきれなかった潜在客(特に若年層)へのアプローチを強化。
  • 販促領域にとどまらず、特定ブランドの広告領域でのdポイントデータ活用を開始。
  • Single ID Marketingを活用し、商品開発やブランド戦略への応用も視野に入れています。

「マツキヨココカラといえばdポイント」「dポイントを使うならマツキヨココカラ」となるような、強力なブランド体験の創出を目指しています。

KCMK × マツキヨココカラ × ドコモ 協業のポイント

  • 1億超のドコモ会員基盤と小売POSデータ連携で、施策効果や課題を数値で可視化。需要期に合わせた計画的施策で利益率を確保。
  • 新規顧客獲得と既存顧客の買い上げ拡大を両立。数十万人の条件達成者を巻き込み、顧客ロイヤル化の好循環を創出。
  • データ分析とマーケティングプロセスの自動化で、高速PDCAを実現。再現性の高い実用的なマーケティングオペレーションを構築。
  • 単発型プロモーションから脱却し、シングルIDを基盤とした継続的顧客接点を通じて、潜在顧客(特に若年層)へのアプローチも可能にしました。

参考リンク

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運営者情報

藤ノ木洋史

藤ノ木 洋史

株式会社クリアナレッジ 代表取締役 / セールスライター

商品を変えずに「売り方」だけで売上を伸ばす仕組みを作ることを得意としています。

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