脳波とオフィス環境データを統合解析し、働く場所の評価を可視化・定量化
三機工業は、従業員のウェルビーイングとパフォーマンス向上を目指し、オフィスの環境データと従業員の脳波を含む生体データを統合解析する共同研究を開始しました。これにより、空調・照明・音響などの設備が集中力やストレスに与える影響を科学的に評価し、人的資本経営を支援する新たなサービス開発を目指します。2026年度に実証実験を開始し、2027年にはスマートオフィスソリューションとして展開を予定しています。
この記事のポイント
- 空調、照明、音響といった設備が、従業員の集中力、ストレス、コミュニケーションなど多岐にわたるパフォーマンスに与える影響を科学的に解明する。
- 「働く場所」の評価を客観的なデータに基づいて可視化・定量化(数字で示すこと)する。
- お客様企業の人的資本経営を支援する新しいサービスへと発展させる。

三機工業株式会社は、従業員のウェルビーイング(心身の健康と幸福)とパフォーマンス向上に貢献するオフィス環境の実現を目指し、オフィスの環境データと従業員の生体データを統合して分析する共同研究を開始しました。
研究の背景と目的
近年、企業の「人的資本経営」(従業員を資本として捉え、その価値を最大限に引き出す経営)への関心が高まっています。しかし、オフィス環境が従業員の思考や感情にどのような影響を与えるかについては、科学的な評価方法が確立されていませんでした。
この研究は、以下の目的で行われます。
- 空調、照明、音響といった設備が、従業員の集中力、ストレス、コミュニケーションなど多岐にわたるパフォーマンスに与える影響を科学的に解明する。
- 「働く場所」の評価を客観的なデータに基づいて可視化・定量化(数字で示すこと)する。
- お客様企業の人的資本経営を支援する新しいサービスへと発展させる。
この取り組みは、三機工業の中期経営計画における「深化と共創」の中の「コア事業の戦略的深化」に位置づけられています。三機工業の環境制御技術と、脳波データ解析ソリューションを持つStella Nest株式会社の専門知識を組み合わせて実施されます。
共同研究の内容
本研究では、以下の3種類のデータを取得し、時間や場所との関連性を含めて統合的に解析します。
- 環境データ:温度、湿度、照度(明るさ)、騒音、CO₂濃度、従業員の位置情報など。
- 生体・行動データ:脳波、心拍、音声など、体の状態や行動に関するデータ。
- 主観評価データ:集中度、ストレスレベル、快適さ、コミュニケーションの状況などに関するアンケート結果。
これらのデータを分析し、温熱(快適な温度)、照明(適切な明るさ)、音(静けさやBGM)、空気質などの環境要因が、従業員の集中度、ストレス、コミュニケーションといった状態にどのように関連するかを検証します。将来的には、従業員のパフォーマンスを高める環境条件の指標を作り出し、オフィスの設計改善や設備制御、設備投資の効果検証に活用できる仕組みの構築を目指します。
この研究には、建築計画・ワークプレイスデザインの専門家である仲 隆介氏(合同会社Naka Lab. 代表/京都工芸繊維大学名誉教授)と、知識経営・HCI(Human Computer Interaction:人間とコンピューターの相互作用)の専門家である高島健太郎氏(東京理科大学 経営学部 准教授)がアドバイザーとして参画しています。
今後の展開
- 2026年度中:三機工業の汐留オフィスで実証実験を開始する予定。
- 2027年:スマートオフィスソリューションの一つとして展開を目指す。
この共同研究から得られる知見と技術を活かし、次世代のオフィス環境を構築することで、顧客企業の経営課題解決と事業拡大を支援していきます。
参考リンク
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