事例2026/9/5
脊髄損傷者の高齢期への備え、60.7%が「考えているが未行動」
結論(先に要点)
J-Workout株式会社が脊髄損傷者84名を対象に行った調査によると、60.7%が「高齢期への備えを考えているが具体的な行動はできていない」と回答しました。特に「何から始めてよいかわからない」という声が多く、福祉制度の複雑さや介助者の高齢化への不安が顕著です。本調査は「国際脊髄損傷の日」に合わせ、脊髄損傷者の高齢化問題「65歳の壁」への意識喚起を目的としています。
この記事のポイント
- 「なんとなく考えたことはあるが、具体的な行動はしていない」と回答した人が51名(60.7%)と最多でした。
- 実際に備えに踏み出している人は26名(31.0%)でした。
- 行動していない理由

脊髄損傷者の高齢期への備えに関する実態調査
J-Workout株式会社は、9月5日の「国際脊髄損傷の日」に合わせ、脊髄損傷者の高齢期(65歳以降)への備えに関する実態調査を実施しました。この調査は、当事者が直面する「65歳の壁」問題に焦点を当てています。
■調査結果の概要
脊髄損傷者84名を対象とした調査では、以下の事実が判明しました。
- 備えの状況
- 「なんとなく考えたことはあるが、具体的な行動はしていない」と回答した人が51名(60.7%)と最多でした。
- 実際に備えに踏み出している人は26名(31.0%)でした。
- 行動していない理由
- 「何から始めてよいかわからない」
- 「まだ自分ごととして考えられない」
- これらが同程度に多く挙げられ、必要性は感じつつも行動に移せていない状況がうかがえます。
- 備えている内容
- 最も多かったのは、介護保険や障害福祉サービスの情報収集および利用でした。
- 相談窓口を決めている人もいましたが、住まい、介護やサービス体制、お金のことまで具体化できている人は少数でした。
■当事者の声
自由記述では、高齢期への具体的な不安が語られました。
- 「両親に介助されているが、両親も高齢化しており、どちらかが倒れたら生活が成り立たなくなる不安がある」(40代)
- 「高齢者への制度が複雑で、障害と高齢になった際の制度のすみ分けや、どの制度を利用できるのかが分かりにくい」(50代)
- 「可動域、骨密度、筋肉の衰えを防ぐため、現状維持のための運動の継続が大切だと感じている」(50代)
■「65歳の壁」とは
福祉の世界で「65歳の壁」とは、加齢に伴い障害に応じた介助が必要になった際に、「介護保険優先」という制度の原則が立ちはだかる問題です。これまで家族の支えや自助努力で生活してきた人ほど、障害福祉の相談ルートを持たないことが多く、65歳を過ぎてから制度の複雑さに直面し、行き詰まるケースが少なくありません。
J-Workout株式会社は、脊髄損傷者の当事者への支援を通じて、高齢期も自分らしい人生を送り続けられる社会の実現に貢献することを目指しています。
調査概要
- 目的: 脊髄損傷者の高齢化が進み、「65歳の壁」問題が深刻化している現状において、当事者の備えの実情と老後への思いを知る。
- 対象: 脊髄損傷者当事者およびそのご家族(J-Workoutの新旧会員)。
- 期間: 2026年6月。
- 方法: Googleフォームを利用したインターネット調査。
- 有効回答数: 84名。
参考リンク
元記事URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000089453.html
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