事例2026/8/16
小林製薬「紅麹」事件、大阪市保健所の証拠確保と市長の対応に関する検証
結論(先に要点)
株式会社薫製倶楽部は、小林製薬の紅麹事件に関する大阪市保健所の対応について、情報公開請求の結果を公表しました。同社によると、大阪市は原因物質が含まれるとされる紅麹原料を食品衛生法に基づく「収去」(行政による証拠品確保)しておらず、国も検体の受領記録がありません。試験に供された検体は小林製薬から提供されたものであり、行政が原因物質を特定した根拠が不明確であるとして、検証を求めています。
この記事のポイント
- 大阪市は紅麹原料の収去を行っていない: 原因物質が含まれていたとされる紅麹原料について、大阪市は食品衛生法第28条に基づく「収去」(行政が検査のために製品を無償で採取すること)を行っていません。
- 検体は小林製薬から: 大阪市が試験に用いた検体は、全て小林製薬から提供されたものです。これらの検体には、小林製薬が販売先などから自主回収した物品が含まれると考えられています。
- 国の検体にも受領記録なし: 国の試験に使われた検体について、大阪市は関与を否定。国も検体の「受領記録」や「決裁文書」を保有していないと回答しています。

大阪市保健所による「紅麹原料」の証拠確保状況
株式会社薫製倶楽部は、小林製薬の紅麹事件に関して、厚生労働省および大阪市への情報公開請求と質問への回答から判明した事実を公表しました。
確認された主な事実は以下の通りです。
- 大阪市は紅麹原料の収去を行っていない: 原因物質が含まれていたとされる紅麹原料について、大阪市は食品衛生法第28条に基づく「収去」(行政が検査のために製品を無償で採取すること)を行っていません。
- 検体は小林製薬から: 大阪市が試験に用いた検体は、全て小林製薬から提供されたものです。これらの検体には、小林製薬が販売先などから自主回収した物品が含まれると考えられています。
- 国の検体にも受領記録なし: 国の試験に使われた検体について、大阪市は関与を否定。国も検体の「受領記録」や「決裁文書」を保有していないと回答しています。
- 「プベルル酸」特定根拠の不明確さ: これらの状況にもかかわらず、令和6年5月29日の資料や令和7年3月19日付の食中毒詳報には「プベルル酸」が原因物質として明記されていますが、誰が、いつ、何を根拠に判断したかを示す記録は存在しないとされています。
袴田事件との類似性と大阪市長の対応
株式会社薫製倶楽部は、この状況を「袴田事件」(捜査機関が確保した証拠の真正性が争点となった事件)と構図が似ていると指摘しています。行政が自ら原因物質が含まれるとされる物を確保せず、疑われている当事者から提供された物のみを分析して原因を断定した点が、問題視されています。
また、横山英幸大阪市長が、自ら収去していない原材料について「プベルル酸」が含まれていたことを前提とする公表が行われた会議を主宰していたことを指摘し、大阪市保健所が何を科学的根拠として「プベルル酸」を公表したのか、その説明を求めています。同社は、大阪市に対し、謝罪や補償を求める要求書、公開質問状などを提出していますが、本日現在、いずれも回答は得られていません。
補足事項:
- 「不存在」「保有していない」という回答は、文書の保有状況に関するものであり、科学的知見の存否を判断するものではありません。
- 大阪市が製品については収去の手続きを取っているものの、指摘されているのは紅麹原料に関する収去の欠如と、その相手方が原因企業であった点です。
- 「大失態」という表現は同社の評価であり、事実の摘示や、因果関係、特定の個人・法人の違法性を判断するものではありません。
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