人事職の業務、半数以上が雑務に集中? 6割以上が「仕組み化」を要求
日本の大企業の人事職において、業務時間の半分以上(52.5%)が本来の戦略業務ではない「ノンコア業務」に費やされていることが、ゴウリカの調査で明らかになりました。特に「専門的定型業務」の割合が高く、61.9%の人事職が業務効率化のために「仕組み化」が必要だと回答。人手不足や業務の複雑化が進む中、人事担当者が戦略的な業務に集中できる環境を整えるため、専門チームへの業務切り出しなど、内製前提からの転換が求められています。
この記事のポイント
- コア業務の割合: 47.5%に留まる。
- ノンコア業務の割合: 52.5%を占める。
- 「専門的定型業務」(人事の専門知識を要するが、ルーティン化できる業務)が29.0%と、他の職種に比べて最も高い。

業務時間の半分以上が「ノンコア業務」
ゴウリカが2026年1月下旬に日本の大企業(従業員数1000人以上)のビジネスパーソン1020人を対象に実施した「業務時間の使い方と生産性に関する調査」によると、人事職の業務実態が明らかになりました。
- コア業務の割合: 47.5%に留まる。
- ノンコア業務の割合: 52.5%を占める。
- 「専門的定型業務」(人事の専門知識を要するが、ルーティン化できる業務)が29.0%と、他の職種に比べて最も高い。
- 「定型業務」(一般的なルーティン作業)が23.5%。
この結果から、人事職は就業時間の半分以上を、本来注力すべき戦略的な業務(コア業務)ではない作業に費やしていることが分かります。特に専門的定型業務の63.3%が「標準化可能」と認識されており、効率化の余地が大きいと見られています。
業務負荷の背景と「仕組み化」へのニーズ
人事職の業務負荷が高い背景には、以下の要因が挙げられます。
- 学習・修正コストの高さ: 人事職の83.5%が専門的定型業務における「学習・修正コスト」(業務を習得したり、変更に対応したりする手間)を実感しており、これは全職種で最も高い水準です。
- 管理職の課題意識: 人事管理職の87.5%が部下のコア業務時間を「増やしてほしい」と回答しており、現状の業務負荷への強い課題意識が示されています。
こうした状況を受けて、人事職の61.9%が専門的定型業務の削減には「仕組み化」(業務プロセスを標準化し、効率的に回るようにすること)が必要だと回答しており、この割合も全職種で最も高くなっています。さらに、79.1%の人事職が専門的定型業務を解決する手段として「専門性を機能として分担する専門チームに切り出す」ことを有効だと考えており、外部の専門組織を活用するニーズも高いことがうかがえます。
内製前提からの転換が重要
ゴウリカの岡本賢祐代表取締役は、これまで人事業務は自社内で完結させることが前提とされがちだったと指摘します。しかし、今回の調査結果から、現場の担当者自身が、業務を自部門だけで抱え込むのではなく、専門家やテクノロジーを積極的に取り入れる必要性を強く感じていることが示されています。
人手不足の深刻化や採用手法の多様化により人事部門の業務が逼迫する中、専門的定型業務の効率化と最適な業務分担を進め、人事担当者がより戦略的で付加価値の高い業務に集中できる環境を整備することが、今後の重要な課題となっています。
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