実例集一覧
売り方2026/8/1

ニッカウヰスキー「竹鶴ピュアモルト」がカンヌライオンズで受賞、ブランド広告戦略を解説

結論(先に要点)

ニッカウヰスキーの「竹鶴ピュアモルト」が、そのブランディングプロジェクト「dear difference」でカンヌライオンズ2026のインダストリークラフト部門にてゴールドとブロンズ、デザイン部門でシルバーを受賞しました。このプロジェクトは、「異なる個性の出会い」をテーマに、日経新聞でのタブロイド広告や期間限定バーの出店を通じて、分断や同質化へのアンチテーゼを表現しています。手作業で描かれたドットをモチーフに、ブランドの本質とクラフトマンシップを訴求しました。

この記事のポイント

  • カンヌライオンズ2026
  • インダストリークラフト部門:ゴールド、ブロンズ
  • デザイン部門:シルバー
ニッカウヰスキー「竹鶴ピュアモルト」がカンヌライオンズで受賞、ブランド広告戦略を解説

ニッカウヰスキーの「竹鶴ピュアモルト」が、国際的な広告賞であるカンヌライオンズ2026で複数の賞を獲得しました。

「dear difference」プロジェクトの概要

「竹鶴ピュアモルト」は、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏の名を冠したウイスキーで、「余市モルト」と「宮城峡モルト」という異なる個性を組み合わせているのが特徴です。このウイスキーのブランディングプロジェクトが「dear difference」と名付けられました。

受賞実績

  • カンヌライオンズ2026
    • インダストリークラフト部門:ゴールド、ブロンズ
    • デザイン部門:シルバー

プロジェクトの内容

「dear difference」は、以下の活動を通じてブランドの世界観を構築しました。

  • タブロイド広告:日経新聞に出稿。さまざまな表情や色味のドットをモチーフに使用し、それぞれのドットが「竹鶴ピュアモルト」を構成する要素(余市の海をイメージした深い青、宮城峡をイメージした緑など)を表現しています。
  • 期間限定バー「The TAKETSURU experience」:2025年12月に予約制で出店。竹鶴政孝氏ゆかりの品を展示し、「竹鶴」の世界観に没入できる空間を提供しました。ドットの表現はメニューやリーフレット、フードの盛り付け、器、コースター、キャンドルなど細部にまで施されました。

ブランドメッセージ「dear difference」の意図

ブランドマネージャーの織田大原希美氏によると、「dear difference」という名称には「異なる個性を臆せず受け入れることで、かつてないものをこの世界に生み出している」というブランドの本質が込められています。これは竹鶴政孝氏の生き方であり、「竹鶴ピュアモルト」の製造方法そのものです。

また、現代社会における「分断や同質化への圧力」に対するアンチテーゼ(既存の考え方への対抗意見や逆説)としても位置づけられています。

手作業のドット表現

広告やバーで用いられたドットは、全て手作業で描かれました。効率性や合理性だけを追求すれば選ばない方法ですが、ニッカウヰスキーが大切にしてきた「クラフトマンシップ(職人的な技術や精神)」に通じるものとして、この手法が採用されたとのことです。

参考リンク

参考リンク

運営者情報

藤ノ木洋史

藤ノ木 洋史

株式会社クリアナレッジ 代表取締役 / セールスライター

商品を変えずに「売り方」だけで売上を伸ばす仕組みを作ることを得意としています。

運営者プロフィールを見る