ニッカウヰスキー「竹鶴ピュアモルト」がカンヌライオンズで受賞、ブランド広告戦略を解説
ニッカウヰスキーの「竹鶴ピュアモルト」が、そのブランディングプロジェクト「dear difference」でカンヌライオンズ2026のインダストリークラフト部門にてゴールドとブロンズ、デザイン部門でシルバーを受賞しました。このプロジェクトは、「異なる個性の出会い」をテーマに、日経新聞でのタブロイド広告や期間限定バーの出店を通じて、分断や同質化へのアンチテーゼを表現しています。手作業で描かれたドットをモチーフに、ブランドの本質とクラフトマンシップを訴求しました。
この記事のポイント
- カンヌライオンズ2026
- インダストリークラフト部門:ゴールド、ブロンズ
- デザイン部門:シルバー

ニッカウヰスキーの「竹鶴ピュアモルト」が、国際的な広告賞であるカンヌライオンズ2026で複数の賞を獲得しました。
「dear difference」プロジェクトの概要
「竹鶴ピュアモルト」は、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏の名を冠したウイスキーで、「余市モルト」と「宮城峡モルト」という異なる個性を組み合わせているのが特徴です。このウイスキーのブランディングプロジェクトが「dear difference」と名付けられました。
■受賞実績
- カンヌライオンズ2026
- インダストリークラフト部門:ゴールド、ブロンズ
- デザイン部門:シルバー
■プロジェクトの内容
「dear difference」は、以下の活動を通じてブランドの世界観を構築しました。
- タブロイド広告:日経新聞に出稿。さまざまな表情や色味のドットをモチーフに使用し、それぞれのドットが「竹鶴ピュアモルト」を構成する要素(余市の海をイメージした深い青、宮城峡をイメージした緑など)を表現しています。
- 期間限定バー「The TAKETSURU experience」:2025年12月に予約制で出店。竹鶴政孝氏ゆかりの品を展示し、「竹鶴」の世界観に没入できる空間を提供しました。ドットの表現はメニューやリーフレット、フードの盛り付け、器、コースター、キャンドルなど細部にまで施されました。
■ブランドメッセージ「dear difference」の意図
ブランドマネージャーの織田大原希美氏によると、「dear difference」という名称には「異なる個性を臆せず受け入れることで、かつてないものをこの世界に生み出している」というブランドの本質が込められています。これは竹鶴政孝氏の生き方であり、「竹鶴ピュアモルト」の製造方法そのものです。
また、現代社会における「分断や同質化への圧力」に対するアンチテーゼ(既存の考え方への対抗意見や逆説)としても位置づけられています。
■手作業のドット表現
広告やバーで用いられたドットは、全て手作業で描かれました。効率性や合理性だけを追求すれば選ばない方法ですが、ニッカウヰスキーが大切にしてきた「クラフトマンシップ(職人的な技術や精神)」に通じるものとして、この手法が採用されたとのことです。
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