テレビCMとデジタルの連携で店頭購買率232%増、SMNと読売新聞の挑戦
ソニーグループのSMNは、オンラインとオフラインのデータを横断分析し、ブランド広告の効果を可視化・最適化するサービスを提供しています。特にテレビCMとデジタル広告(TVer広告)の接触状況を分析した大手飲料メーカーの事例では、両方に2回接触した層の店頭購買率が非接触者と比較して132%増加、デジタル広告なしのテレビCM接触者単独でも13%増加しました。SMNは、この成果をもとにメディア、ターゲット、コミュニケーションの3軸でPDCAを回し、さらに読売新聞やイオンとの連携で膨大なデータを活用し、広告効果の最大化と企業のインハウス化を支援しています。
この記事のポイント
- データ連携の具体例
- テレビCMに接触した人の店頭購買や、OOH(屋外広告)を見た人の来店など、オフライン行動まで分析。
- テレビCMとデジタル広告の重複接触を分析し、長期的な顧客価値(LTV)まで評価可能。

テレビCM×デジタルで店頭購買率232%向上
ソニーグループのSMNは、ブランド広告の効果を「見える化」し、次の施策に繋げるためのデータ分析とテクノロジーを活用した支援を提供しています。
ブランド広告効果の可視化と最適化
企業がブランドマーケティングの費用対効果を具体的に把握したいという課題に対し、SMNはオンライン(デジタル広告)とオフライン(テレビCM、OOHなど)のデータを統合して分析します。
- データ連携の具体例
- テレビCMに接触した人の店頭購買や、OOH(屋外広告)を見た人の来店など、オフライン行動まで分析。
- テレビCMとデジタル広告の重複接触を分析し、長期的な顧客価値(LTV)まで評価可能。
大手飲料メーカーでの購買率向上事例
ある大手飲料メーカーの事例では、テレビCMとデジタル広告(TVer広告)の接触状況に応じて店頭購買率がどのように変化したかを分析しました。
- 購買率の変化(非接触者との比較)
- テレビCMのみ接触者: 13%向上
- テレビCMとTVerに1回接触者: 37%向上
- テレビCMとTVerに2回接触者: 132%向上
この結果から、複数メディアに接触することで、テレビCM単独では捉えにくい相乗効果が店頭購買に大きく影響することが示されました。SMNは、この分析結果を元に、メディア、ターゲット、コミュニケーションの3つの軸でPDCA(計画・実行・評価・改善)を回し、施策の最適化を支援しています。
AIによる最適なコミュニケーション提案
SMNはAIコミュニケーション戦略支援サービス「SENZAI」を提供しています。これはソニーのエンタテインメント事業とAIの知見を組み合わせ、商品やブランドの「機能的価値」「情緒的価値」「社会的価値」を分析します。
- SENZAIの機能
- 12種類の感性クラスタを用いてブランドと消費者の「つながり」を分析。
- 最適なクリエイティブ表現やメディアを提案。
- 「SENZAIクリエイティブ生成ソリューション」では、AIが過去のテレビCMデータを学習し、ターゲットのインサイトに合わせたメッセージを生成。
ファネル横断での「認知」活用
SMNは、ブランド広告で生まれた「認知層」や「関心層」を、その後のマーケティング活動に効率的に活かすことを重視しています。
- データ連携と施策例
- 約1500万台のテレビ視聴データと、累計約6000万IDの店頭購買データを組み合わせ、部門間の情報ギャップを解消。
- テレビCM視聴者には内容の異なる動画広告を配信。
- 店舗購入者にはクロスセル(関連商品の販売)を促す広告を配信。
- 購買データを新たな認知施策に活かすなど、マーケティングファネルを双方向に行き来する活用を推進。
広告運用のインハウス化支援
ブランドイメージの一貫性を保つため、SMNは広告運用のインハウス化(自社内での運用)を支援しています。これにより、意思決定から実行までを自社で管理し、ブランドイメージの統一、運用コスト削減、ナレッジ蓄積、人材育成に繋がります。SMNは、戦略・ノウハウ提供からAI・データ活用、運用環境構築、実務支援までを一貫してサポートします。
膨大なID連携によるターゲティング強化
読売新聞東京本社とSMNは協業し、「YOMIURI X-SOLUTIONS(YxS)」を通じて新聞、デジタル広告、両社のデータを組み合わせたマーケティング支援を展開しています。
- 読売新聞グループのデータ基盤
- CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)「yomiuri ONE」により、読売IDや読売旅行、よみうりカルチャー、読売巨人軍の会員IDを統合し、約800万IDを保有。
- 利用者の性別、年代、職業、世帯年収、趣味・関心などの属性に加え、グループ各社の利用データを活用可能。
- イオンマーケティングとの提携
- WAON POINT番号に紐づくイオングループでの購買データを広告配信や分析に利用。
- WAON POINT会員数は1億350万人(2025年11月末時点)、導入店舗数4万4214店という規模。
- 例えば、特定のアルコール飲料未購入者にそのブランドの広告を配信するといった活用を想定。
今後は、ソニーグループのテレビ視聴データ、読売新聞グループのデータ、イオンの購買データを組み合わせ、テレビCM接触が実際の購買にどう結びつくかの検証を進める方針です。
参考リンク
- 元記事URL: https://www.advertimes.com/20260930/article558079/
- SMN株式会社 Webサイト: https://www.so-netmedia.jp/
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