売り方2026/8/18
シャープ、経営危機を乗り越え「デザイン先行型」戦略で“らしさ”を再構築
結論(先に要点)
シャープは、経営危機から約10年を経て、かつての特徴であった「目の付けどころが、シャープでしょ。」というDNAを取り戻しつつあります。2024年以降の経営層の交代や、総合デザインセンターをブランド戦略本部に組み込む組織改革を通じて、デザインと経営の距離を縮め、「デザイン先行型」の戦略で独自の価値を再構築しています。家電デザイン展「シャープデザインのまなざし展」も開催し、若手デザイナーのアイデアから生まれる製品の「情緒的価値」を社外に発信しています。この取り組みは、技術だけでなくデザインで消費者の心に響く製品を提供し、ブランドの独自性を強化する狙いがあります。
この記事のポイント
- 経営悪化と買収: 2011年頃からテレビ需要の減少や価格競争により業績が悪化。2016年には台湾・鴻海精密工業の傘下に入りました。この時期、まだ商品化されていない新しい製品アイデアを経営陣に直接提案するような、挑戦的なデザイン活動は一時的に減少しました。
- “らしさ”の再構築: 近年、シャープは「シャープらしさ」を取り戻すことを掲げています。
- 2024年に沖津雅浩氏が社長CEOに就任(後に河村哲治氏に交代)。

シャープは、経営危機からの再生期において、かつてのブランドスローガン「目の付けどころが、シャープでしょ。」に象徴される“らしさ”を取り戻す動きを加速させています。
経営危機からの復活とデザイン戦略
- 経営悪化と買収: 2011年頃からテレビ需要の減少や価格競争により業績が悪化。2016年には台湾・鴻海精密工業の傘下に入りました。この時期、まだ商品化されていない新しい製品アイデアを経営陣に直接提案するような、挑戦的なデザイン活動は一時的に減少しました。
- “らしさ”の再構築: 近年、シャープは「シャープらしさ」を取り戻すことを掲げています。
- 2024年に沖津雅浩氏が社長CEOに就任(後に河村哲治氏に交代)。
- 2025年12月には、総合デザインセンターをブランド戦略本部に組み入れ、デザイン部門と経営層の距離を近づける組織改革を実施しました。
- デザイン先行型戦略: 現在、シャープは「デザイン先行型」の戦略を進めています。これは、製品開発の初期段階からデザインが重要な役割を担い、独創的な製品を生み出すことを目指すものです。
「シャープデザインのまなざし展」の開催
- 目的: 2026年8月17日より開催された家電のデザイン展「シャープデザインのまなざし展」(東京・千代田)は、この新しいデザイン戦略を象徴する取り組みです。
- 内容: 若手デザイナーの提案を起点に、家電に込められた工夫や製品の「情緒的価値」(※)を社外に発信しています。
- 情緒的価値: 製品の機能や性能だけでなく、使う人が感じる喜び、満足感、愛着といった感情的な価値のこと。
- 狙い: かつて「目の付けどころ」で存在感を示したように、デザインを通じて再びシャープ独自の価値を打ち出し、ブランド力を強化する狙いがあります。
シャープの歴史的DNA
- 創業: 1912年、創業者の早川徳次が東京で金属加工業を開始。
- 製品の原点: 最初の商品はベルトのバックル「徳尾錠」。1915年には「早川式繰出鉛筆(シャープペンシル)」を考案し、これが現在の社名の由来となりました。
- 電機メーカーへの転換: 1925年には国産初の鉱石ラジオ受信機を量産・販売し、電機メーカーとしての道を歩み始めました。
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