売り方2026/10/1
サントリーが「デイリービール」市場開拓へ、酒税改正後の市場変化と戦略
結論(先に要点)
2023年の酒税改正により、新ジャンルからビールへの価格差が縮まったものの、消費者がビールへ単純に移行せず「酒離れ」が進むという教訓を得たサントリー。これを受け、従来の「金麦」をビールに切り替え、新たに「デイリービール」市場を開拓する戦略を発表しました。手ごろな価格帯のビールを提供することで、既存の新ジャンルユーザーの維持と新たな需要獲得を目指します。
この記事のポイント
- 発売日: 10月6日
- 対象商品: 「金麦」「金麦〈糖質75%オフ〉」
- 新商品: 10月13日には、コクと飲みごたえを追求した「金麦〈豊潤〉」も投入

サントリー「金麦」がビールへ転換
2026年10月1日の酒税改正を機に、サントリーはこれまで新ジャンルとして販売してきた「金麦」をビールとして発売しました。
- 発売日: 10月6日
- 対象商品: 「金麦」「金麦〈糖質75%オフ〉」
- 新商品: 10月13日には、コクと飲みごたえを追求した「金麦〈豊潤〉」も投入
酒税改正の影響と「デイリービール」市場の創出
■酒税改正による価格変動
10月1日の酒税改正により、350mlあたりの酒税がビールと発泡酒で54.25円に一本化されました。これにより、ビールは減税(9月30日まで63.35円)となり、新ジャンルは増税となり、両者の税率差が解消されました。
■サントリーの新たな市場定義
サントリーは、酒税一本化後もプレミアムビールやスタンダードビールとの価格差は残ると予測。そこで、従来の新ジャンルユーザーの移行先となる、手ごろな価格帯のビールに注目し、これを「デイリービール」と位置付けました。
- 想定市場価格(6缶パック税抜き):
- プレミアムビール: 1130円
- スタンダードビール: 1030円
- デイリービール: 880円
サントリーは、「金麦」の3商品を通じてこの「デイリービール」市場を開拓していく方針です。
2023年酒税改正の教訓
サントリーが今回の戦略を立てる背景には、2023年の酒税改正から得られた重要な教訓があります。
- 期待と現実の乖離: 2023年の改正では、ビールの酒税引き下げと新ジャンルの引き上げにより税率差が縮まり、新ジャンルからのビールへの需要移行が期待されていました。しかし、実際には単純な移行には繋がりませんでした。
- 消費者の行動変化: 新ジャンルの価格上昇を受けて、消費者は飲酒量そのものを減らしたり、他の種類の酒類に移行したりする動きが見られました。
- 市場全体への影響: 新ジャンル需要の減少がそのままビールへ移行しなかったため、ビール類市場全体の成長にはつながりませんでした。サントリーの推計では、酒量の減少を含む「酒離れ」やビール類からの離脱により、ビール類市場全体の約4%の需要が減少したとされています。
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