サイバー危機は「もしも」ではなく「いつか」。広報は情報がなくても「説明責任者」となる
サイバー攻撃はシステム部門だけでなく、企業ブランドにも関わる危機であり、「もしも」ではなく「いつか」起こるものとして平時からの備えが重要です。電通総研と電通PRコンサルティングが提供するサービス「CyberCrisis360(CC360)」は、広報・経営・情報システム部門の連携を強化し、技術、広報、経営の「3つの盾」で企業を全方位から守ります。情報が不足していても、広報は社会への説明責任を求められるため、平時からマニュアル整備や模擬演習を行い、組織として迅速な対応ができる体制を構築することが、ブランドを守る上で不可欠です。
この記事のポイント
- 情報をどう整理し、広報へ共有するか
- 誰が最終判断を下すか
- 誰がメディア対応の前面に立つか

サイバー攻撃は、もはやシステム部門だけの技術的な課題ではなく、企業のブランドそのものを脅かす「ブランドの危機」として捉える必要があります。システムが停止したり、情報漏洩が発生したりした場合、取引先や顧客への説明が求められ、その対応の遅れや不適切さが企業の信頼を大きく損ねる可能性があります。
攻撃されるのは「もしも」ではなく「いつか」
電通総研の赤澤卓真氏は、サイバー攻撃は「もしも」ではなく「いつか」発生するという認識を持つべきだと指摘しています。情報セキュリティ10大脅威2026では、ランサムウェア攻撃(身代金要求型ウイルス)やサプライチェーン(供給網)を狙った攻撃などが上位を占め、被害は自社に留まらず、広範囲に及びます。AIの進化により攻撃はさらに高度化・高速化し、SNSでは事実確認の前に憶測が拡散するため、技術対応と並行して社会への説明責任が重要になっています。
経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン(第3版)」でも、平時・緊急時問わず社外との積極的なコミュニケーションが求められており、システム復旧だけでなく、社会にどう説明するかが広報に課せられた役割です。緊急時に発信を控えるのではなく、確認中であることや次の情報公開時期、問い合わせ窓口を示すだけでも、外部の受け止め方は大きく変わります。
広報は「情報が集まらない」のに「説明責任者」になる
サイバー攻撃発生時、広報担当者は情報システム部門からの正確な情報が不足している中でも、メディアや取引先、SNSからの問い合わせに矢面に立つことになります。これを赤澤氏は「情報がない。方針が決まらない。それでも電話は鳴りやまない」という構造的ジレンマと表現し、企業の対応を誤らせる大きな要因だとしています。
このジレンマを乗り越えるためには、担当者個人の力量に頼るのではなく、平時から組織として次の点を明確にしておく必要があります。
- 情報をどう整理し、広報へ共有するか
- 誰が最終判断を下すか
- 誰がメディア対応の前面に立つか
この準備がなければ、広報は推測でメディア対応を迫られ、「隠ぺい体質」「対応が遅い」と批判されるリスクが高まります。攻撃そのものよりも、その後の説明不足や曖昧さが、長年培った信頼を傷つける可能性があるのです。
平時のマニュアルが初動を分ける
平時からサイバー危機に備えている企業は、初動対応が大きく変わります。緊急時には専門チームが技術調査を進め、その情報を広報へ迅速に共有することで、憶測ではなく事実に基づいた説明が可能になります。
具体的な備えとしては、次の点が挙げられます。
- マニュアルで「誰が・何を・どの基準で」判断するかを明文化する。
- インシデント発生時の公表基準や最終判断者、メディア対応者を明確にする。
- 技術的な内容を広報が理解し、説明できる言葉に翻訳した想定問答を用意する。
- 初動段階で、必要な関係者へ迅速に事実を共有する初期フローを構築する。
- 緊急記者会見トレーニングや模擬演習を通じて、想定外の質問への対応力を高める。
3つの盾で企業を全方位から守る
電通総研が電通PRコンサルティングと連携して提供する「CyberCrisis360(CC360)」は、これらの課題に対応するためのサービスです。電通総研のシステムインテグレーション・コンサルティング実績と、電通PRコンサルティングの広報・PR専門知識を組み合わせ、「技術+広報+経営」を支援します。
CC360は、以下の「3つの盾」で企業を全方位から守ります。
- 経営判断の支援: 経営層向け教育、シナリオ訓練、レピュテーションリスク評価、緊急時の意思決定支援。
- メディア・SNS対応: 社外対応支援、SNS炎上リスク管理、プレスリリース文章案レビュー。
- 高度な技術調査: セキュリティ強化、迅速な事実確認と一次業務復旧支援。
CC360の特徴は、平時の準備から緊急時の伴走、そしてブランド回復までをワンストップで支援する点にあります。サイバー危機において、システムの問題以上に経営、広報、情報システム部門の連携不足が最大の弱点となるため、平時からの組織的な備えが、企業のブランドと信頼を守る基盤となります。
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