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売り方2026/8/20

Pre-IPO時代の資本戦略:グロースエクイティとセカンダリー市場でスタートアップ成長を加速

結論(先に要点)

未上場企業の成長を支援する「グロースエクイティ」は、IPO前の単なる資金供給ではなく、上場に耐えうる企業体質を構築するための戦略的資本です。SusHi Tech Tokyo 2026でのセッションでは、グロースエクイティ投資家が売上規模だけでなく、企業の独自性やプロダクト・マーケット・フィット、そして持続可能な成長モデルを重視していることが語られました。また、セカンダリー市場が初期投資家や従業員への流動性を提供し、エコシステム全体の資金循環を促進する役割も注目されています。

この記事のポイント

  • ExBorder Partners(ニューヨーク): シリーズBからIPOまでの幅広い領域を対象とし、売上5000万ドル(約78億円)前後から関心を示します。企業が市場で「唯一無二」または「トップ企業の一つ」であるかを重視します。
  • Ode Growth Partners(ロンドン): 売上1000万ドル(約15.6億円)から1億5000万ドル(約234億円)規模の企業を検討対象とし、シリーズ名よりも事業の成熟度を重視します。「プロダクト・マーケット・フィット(製品が市場に適合しているか)」、つまり市場進出の再現性や将来的な収益性が投資判断の鍵です。
  • Keyrock Capital Management(日本): 日本でも欧米同様に、企業規模や売上を軸にプロダクト・マーケット・フィットを見極めます。目安となる売上は700万ドル(約11億円)から1500万ドル(約24億円)程度です。日本のベンチャーキャピタルはIPOを出口と捉えがちですが、グローバル機関投資家は上場後の成長持続性や収益性を重視します。
Pre-IPO時代の資本戦略:グロースエクイティとセカンダリー市場でスタートアップ成長を加速

グロースエクイティの重要性と役割

「SusHi Tech Tokyo 2026」のセッションで、グロースエクイティ投資(未上場企業の成長段階にある株式への投資)の重要性が議論されました。未上場企業の成長期間が長期化する中、グロースエクイティは単なる資金提供ではなく、上場(IPO: Initial Public Offering)に耐えうる組織、成長モデル、投資家との対話力を備えるための戦略的資本と位置づけられています。

グロースエクイティ投資家の視点

  • ExBorder Partners(ニューヨーク): シリーズBからIPOまでの幅広い領域を対象とし、売上5000万ドル(約78億円)前後から関心を示します。企業が市場で「唯一無二」または「トップ企業の一つ」であるかを重視します。
  • Ode Growth Partners(ロンドン): 売上1000万ドル(約15.6億円)から1億5000万ドル(約234億円)規模の企業を検討対象とし、シリーズ名よりも事業の成熟度を重視します。「プロダクト・マーケット・フィット(製品が市場に適合しているか)」、つまり市場進出の再現性や将来的な収益性が投資判断の鍵です。
  • Keyrock Capital Management(日本): 日本でも欧米同様に、企業規模や売上を軸にプロダクト・マーケット・フィットを見極めます。目安となる売上は700万ドル(約11億円)から1500万ドル(約24億円)程度です。日本のベンチャーキャピタルはIPOを出口と捉えがちですが、グローバル機関投資家は上場後の成長持続性や収益性を重視します。

IPO-ready(上場準備が整った状態)とは

IPO-readyとは、企業が上場後も成長し続けられる体制を意味します。単なる売上規模の拡大だけでなく、以下の要素が求められます。

  • 適切なCFO(最高財務責任者)の存在
  • 監査委員会やコーポレート・ガバナンス(企業統治)の整備
  • IR(投資家向け広報)体制の構築
  • 上場市場の投資家に対し、成長戦略を説得力をもって示し、継続的に対話できる体制

特に日本では、プレシードからシリーズAまでの資金供給は活発ですが、シリーズB以降で資金や支援が薄くなる「シリーズB後のデスバレー」が存在します。グロースエクイティはこの谷を越える橋渡し役となります。

日本市場の強みとセカンダリー市場の役割

日本市場の可能性

  • 構造変化とAI活用: インフレを起点とした構造変化とAIの活用により、スタートアップには新たな事業機会が生まれています。
  • 地域固有の強み: ロボティクス、フィジカルAI、半導体、半導体製造装置といった分野で、日本の製造業の蓄積、エンジニアリング人材、研究機関、既存産業の厚みが世界をリードする可能性を秘めています。
  • 公共と民間の連携: 資本集約的なディープテック(深層技術)分野では、公共セクターと民間セクターの連携がグローバル競争に勝ち抜く上で不可欠です。

セカンダリー市場の台頭

セカンダリー市場(既存株主が保有株式を売却する市場)は、以下の点で重要性を増しています。

  • 流動性の提供: 未上場企業が長期化する中、初期投資家や従業員が株式の一部を現金化できる機会を提供します。
  • 資金循環の促進: 現金化された資金がエンジェル投資や新たなスタートアップ支援に回り、エコシステム全体の資金循環を促します。
  • 株主構成の最適化: 企業の成長フェーズに合った株主構成への移行を支援します。

グローバル投資家の日本市場への期待

ExBorder Partnersが東京オフィスを開設するなど、世界のグロースエクイティ投資家が日本市場への関心を高めています。これは、日本のスタートアップにとって、グローバル市場を見据えた資金調達や企業価値向上において重要な意味を持ちます。東京証券取引所のグロース市場改革も、より大きく意味のあるIPOを目指す動きを後押ししています。

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運営者情報

藤ノ木洋史

藤ノ木 洋史

株式会社クリアナレッジ 代表取締役 / セールスライター

商品を変えずに「売り方」だけで売上を伸ばす仕組みを作ることを得意としています。

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