PMVVの浸透と拡散が企業価値を高めるカギ:日本経済社が語るコーポレートコミュニケーション
企業が自社の社会的な存在意義や経営目標を示すPMVV(パーパス・ミッション・ビジョン・バリュー)を掲げる中で、最も重要なのはその「浸透」であると日本経済社の小澤聡氏が指摘します。PMVVが社員に十分に理解され、日々の行動に結びついていなければ形骸化する恐れがあるためです。同社は、パーパス策定後の浸透活動に注力し、自社の経験を通じて「浸透はスタートに過ぎず、時間を要する」という知見を得ました。この知見は、企業の一体感の醸成、従業員エンゲージメントの向上、採用活動の強化といった経営効果に繋がると考えられています。
この記事のポイント
- 従業員エンゲージメント向上: 社員の会社への愛着や貢献意欲を高めたい。
- 採用強化: 若手社員からの評価を高め、優秀な人材を獲得したい。
- アイデンティティの明確化: 企業戦略の多角化や人材の多様化の中で、自社の「らしさ」や存在意義を明確にしたい。

企業がパーパス・ミッション・ビジョン・バリュー(PMVV)を策定する動きが広がる中、その真価は「浸透」にあるとされています。現場の社員がPMVVを理解し、行動に反映できなければ、その価値は半減してしまいます。日本経済社は、数多くの企業のコーポレートコミュニケーションを支援しており、彼ら自身のPMVV策定・浸透の経験から、その重要性を強く認識しています。
企業が「パーパス」を求める背景
日本経済社へのパーパスブランディングに関する相談は、この5〜6年で増加しています。その背景には、主に以下の企業の課題があります。
- 従業員エンゲージメント向上: 社員の会社への愛着や貢献意欲を高めたい。
- 採用強化: 若手社員からの評価を高め、優秀な人材を獲得したい。
- アイデンティティの明確化: 企業戦略の多角化や人材の多様化の中で、自社の「らしさ」や存在意義を明確にしたい。
- 企業の転換期: 新規事業の立ち上げ、経営トップの交代、M&Aなど、会社の大きな節目で足元を見直したい。
これらの課題は、企業の規模や業種、上場・非上場を問わず共通しており、現代において自社の存在意義を社内外に明確に伝え、浸透させるコーポレートコミュニケーションは、あらゆる企業にとって不可欠なテーマとなっています。
自社の取り組みから得た「浸透」のリアル
日本経済社自身も2023年に「信頼される伴走者となり、ビジネスに新たな可能性を拓く。」というコーポレートミッションを発表しました。彼らはこの策定プロセスにおいて、全社員参加のワークショップや、選抜メンバーによる議論を重ねました。
この経験を通じて、同社が最も実感したのは「パーパスは策定して終わりではなく、浸透が本番である」という点です。浸透には時間がかかることを痛感し、クライアントへの提案にもそのリアルな経験が活かされています。同社では「NICOMI(Nikkeisha Corporate Mission)」と名付けたプロジェクトを通じて、以下のような多様な浸透施策を実施しています。
- 段階的な研修: 「認知・理解」「共感・貢献」「実践」とレベルアップする研修を実施。
- 対話の促進: 「ミッション・ランチミーティング」などで社員間のカジュアルな対話を促す。
- 行動の促進・表彰: ミッション実践度を評価する「コーポレートミッション・アワード」でロールモデルを表彰。
- 日常での接触: ミッションを記載した卓上ツールを常設し、日常的に意識を向ける機会を創出。
これらの取り組みの結果、若手社員の離職率の低下など、具体的な成果に繋がり始めています。
「コーポレートコミュニケーション」の重要性
パーパスが社内に浸透することで、企業には以下のような経営効果が期待されます。
- 初期効果: 会社の一体感醸成、エンゲージメント向上、採用面でのミスマッチ解消。
- 浸透後の効果: 社員の自発的な行動促進、意思決定のスピードアップ、業務効率向上。
2026年にはコーポレートガバナンス・コードが改定され、「実質的な稼ぐ力」や「成長への投資(特に人的資本)」に関する説明責任が企業に求められるようになります。このような背景から、PMVVを軸としたインナーブランディングを強化し、人的資本の価値を最大化する取り組みは、今後の経営戦略においてさらに重要性を増すとされています。
日本経済社のパーパスブランディング支援は、単に「きれいな言葉をつくる」だけでなく、PMVVをコーポレートコミュニケーションの核として捉え、策定から浸透、そして外部への発信までトータルで企業価値を高めることを目指しています。トップダウンによる「ワードの一人歩き」や、実態が伴わない「パーパスウォッシュ」といった失敗を防ぐため、現状と理想のギャップを可視化し、組織や現場の日常業務にまで言葉を翻訳して結びつける仕組みを提案しています。
外部への発信も同時に行うことで、社員家族や取引先からの反応が社員の誇りやエンゲージメントに繋がる「ミラー効果」も狙っています。日経グループとしての幅広いリソースを活用し、企業のライフサイクルに合わせたシームレスなサポートを提供することで、「信頼される伴走者」として企業活動を支援しています。
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