売り方2026/8/3
JAROへの苦情が過去最多を更新、ネット広告が6割超に 電子コミックの不快表現や「閉じるボタン」迷子問題が主要因
結論(先に要点)
2025年度、日本広告審査機構(JARO)への広告苦情件数が1万2589件と過去最多を記録しました。特にインターネット広告への苦情が全体の6割を占め、電子コミックの過激な表現や、閉じるボタンが分かりにくい「ダークパターン」と呼ばれる広告手法への不満が急増しています。20代・30代の女性からの申立が増加しており、JAROは業界団体への是正要請や警告を通じて自主規制の強化を図っています。
この記事のポイント
- インターネット広告の急増: 苦情全体の6割(60.9%)をインターネット広告が占め、前年度比1.7倍に増加しました。特に性的な広告表現に関する苦情の8割以上がネット広告に集中しています。
- 性的な広告表現への関心: 6月から7月にかけて性的な広告表現に関する社会的な関心が高まり、JAROへの苦情が急増しました。性的表現だけでなく、「気持ち悪い」「怖い」といった不快な表現全般への苦情も増えています。
- 「閉じるボタン」問題(ダークパターン): 広告の「閉じるボタン」が意図的に分かりにくく配置されていたり、画面全体を覆って閲覧を妨害したりする、いわゆる「ダークパターン」と呼ばれる表示方法への不満が前年比163.8%増の1027件に達しました。

日本広告審査機構(JARO)の2025年度の広告審査統計によると、苦情の受付件数が1万2589件となり、過去最多を更新しました。コロナ禍の2020年度(1万1560件)を上回る結果です。この増加の主な要因は、インターネット上の不快な広告表現や、ユーザーを誤解させるような表示方法(掲載手法)に対する苦情の急増にあります。
苦情増加の背景
- インターネット広告の急増: 苦情全体の6割(60.9%)をインターネット広告が占め、前年度比1.7倍に増加しました。特に性的な広告表現に関する苦情の8割以上がネット広告に集中しています。
- 性的な広告表現への関心: 6月から7月にかけて性的な広告表現に関する社会的な関心が高まり、JAROへの苦情が急増しました。性的表現だけでなく、「気持ち悪い」「怖い」といった不快な表現全般への苦情も増えています。
- 「閉じるボタン」問題(ダークパターン): 広告の「閉じるボタン」が意図的に分かりにくく配置されていたり、画面全体を覆って閲覧を妨害したりする、いわゆる「ダークパターン」と呼ばれる表示方法への不満が前年比163.8%増の1027件に達しました。
苦情が多かった業種と内容
- 電子書籍・ビデオ・音楽配信: 電子コミックの性的な表現に関する指摘が909件と突出しており、全体の1171件を占めました。
- 医薬部外品・医薬品: 腸や筋肉、内耳のイラストが「気持ち悪い」、おならなどの表現が「汚い」といった声が急増。特定の1事業者に対して737件の苦情が集中したケースもあります。
- オンラインゲーム: 性的・グロテスクな表現への不満が寄せられました。
- 医院・病院: 美容医療における誇大な宣伝や高額契約への誘導に対する苦情が目立ちました。
申立者の変化とJAROの対応
申立者の属性では、20代・30代からの申し立てが増加傾向にあります。特に性的な広告への苦情は女性が約75%を占め、従来の男性中心から男女の比率の差が大きく縮小しました(男性54.4%、女性45.3%)。
JAROはこれらの状況を受け、2025年度に広告主への苦情情報提供を33回(2470件分)実施。電子コミックやオンラインゲームの業界団体に対して自主的な改善を要請しました。さらに、美容医療などを中心に20件の「見解(厳重警告・警告)」を発信するなど、広告の自主規制強化に努めています。
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