INFAC社、Vicorの高電力密度技術でEV向け48Vゾーンアーキテクチャを実現
韓国の自動車部品メーカーINFAC社は、EV(電気自動車)用800Vバッテリーパックに、Vicor社の高電力密度DC-DCコンバータを採用しました。これにより、従来の課題であった高電圧コンバータの外部配置によるコストや重量の増加を解消し、バッテリーパック内部にDC-DCコンバータを統合。車両の省スペース化、軽量化、航続距離延長を実現し、次世代EVの電力管理・配電の中核ハブとしてのバッテリーパック設計を可能にしました。
この記事のポイント
- 車両性能と電力効率の向上: 高電圧ケーブルやコネクタを削減し、航続距離を延長。
- 分散サブシステム化: DC-DCコンバータを個別の分散サブシステムとして扱うのではなく、電源部で降圧し、SELV(安全特別低電圧)で車両全体に配電。
- モジュール構成: バッテリーセルのスペースを圧迫せず、多様なEVプラットフォームに対応可能な48Vゾーン設計。

INFAC社がVicorの高電力密度電力変換技術を採用し、自動車の48Vゾーンアーキテクチャを実現しました。
VicorのDC-DCコンバータをEVバッテリーパックに組み込み、航続距離を延長
Vicor Corporationは、韓国のINFAC社がEVバッテリーパックに同社の電源モジュールを採用したと発表しました。INFACが開発した800Vバッテリーパックは、800Vから48Vに変換する絶縁型・レギュレーション機能付き大電力DC-DCコンバータを搭載しています。
■新設計のポイント
- 車両性能と電力効率の向上: 高電圧ケーブルやコネクタを削減し、航続距離を延長。
- 分散サブシステム化: DC-DCコンバータを個別の分散サブシステムとして扱うのではなく、電源部で降圧し、SELV(安全特別低電圧)で車両全体に配電。
- モジュール構成: バッテリーセルのスペースを圧迫せず、多様なEVプラットフォームに対応可能な48Vゾーン設計。
バッテリーパックとDC-DCコンバータの関係を見直す
INFAC社は、従来の電力供給アプローチが、軽量化、コスト最適化、設計簡素化といった自動車業界の目標に合致していない点に着目しました。
■従来の課題
- 高電圧DC-DCコンバータの外部配置: 通常、高電圧DC-DCコンバータはバッテリーパック外部に配置され、別途安全システムや熱マネジメントシステムが必要でした。
- スペースと重量の増加: 高電圧ワイヤーハーネス、ブラケット、筐体が高出力EV駆動モーターに不可欠で、スペース、重量、コストが増加。
- 冷却システムの重複: 電源とDC-DC変換システムが離れていると、配電・管理システムが重複し、必要な冷却システムも2倍に。
■INFACの革新的な解決策
INFACは、DC-DCコンバータをバッテリーパック内部に組み込みました。これにより、バッテリーパックに既存の堅牢な液冷システムを活用し、コンバータ用の専用冷却システムを不要にしました。この設計は、Vicorの高電力密度モジュールであるBCM6135とレギュレータPRM3735の採用により実現し、厳しいスペース制約をクリアしました。
バッテリー統合型DC-DCコンバータのメリット
DC-DCコンバータをバッテリーパック内に配置することで、以下のシステムレベルでの性能向上を実現します。
- 冷却効率の向上: バッテリーの液冷ネットワークを活用し、冷却回路を統合。
- 配線の簡素化: 高電圧ケーブルを細く・短くでき、ハーネスのルーティングとレイアウトが容易に。
- コストと重量の削減: ブラケット、筐体、冷却部品を削減し、BOM(部品表)コストと重量を低減。
- 信頼性の向上: 接続部や冷却経路を最小限に抑えることで、液漏れや電気的故障のリスクを低減。
- 製造プロセスの効率化: 外部インターフェースを減らし、製造プロセスの高速化と品質安定化を実現。
Vicorの高電力密度モジュールを用いた電源アーキテクチャは、高効率、スケーラブル(拡張性)、小型化を可能にし、次世代EVにおけるバッテリーパックを電力管理・配電の中核ハブへと進化させます。
参考リンク
- 元記事URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000088019.html
- ケーススタディ「INFAC、バッテリーパックの高電力密度化によりEVの航続距離を延長」: https://www.vicorpower.com/ja-jp/resource-library/case-studies/infac
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