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ツール2026/8/13

ERPC、Solana向けAPIを拡張しグローバルな通信最適化を支援

結論(先に要点)

ELSOUL LABO B.V.が運営するERPCは、ブロックチェーン「Solana」の低遅延トランザクション送信とインフラ設計を支援するため、Leader Slot APIとValidators Information APIを強化しました。Leader Slot APIは世界7リージョンからのping計測(RTT)に対応し、Validators Information APIはエポック全体のバリデータ情報を一覧取得可能に。これにより、Solanaネットワークの動的なリーダー交代に対応した通信経路の選択やインフラ配置の最適化がデータに基づいて行えるようになります。

この記事のポイント

  • Leader Slot API(getLeaderSlots):世界7つのERPC観測リージョン(フランクフルト、アムステルダム、ニューヨーク、ロンドン、東京、シンガポール、シドニー)からの参考RTT(Round Trip Time、データの送受信にかかる時間)を取得できるようになりました。これにより、各観測拠点からのリーダーまでの通信速度を比較し、最適な送信経路を判断できます。
  • Validators Information API(getValidatorsInformation):現在のエポック(Solanaのネットワークがブロックを生成する期間)で少なくとも1つのリーダースロットを持つすべてのバリデータ(ブロック生成を行う参加者)の情報を一覧で取得できます。この情報には、担当スロット数、アクティブステーク量(保有している暗号資産の量)、推定ロケーション、ネットワークエンドポイント、クライアントバージョン、そして7リージョンからの参考RTTなどが含まれます。
  • 現在および将来のスロットを担当するリーダーの情報
ERPC、Solana向けAPIを拡張しグローバルな通信最適化を支援

ERPCがSolana向けAPIを拡張

ELSOUL LABO B.V.が運営するERPCは、ブロックチェーン「Solana」におけるリーダー情報、推定位置、および通信遅延を把握するためのAPIを強化しました。

具体的には、以下の2つのAPIが強化・公開されました。

  • Leader Slot API(getLeaderSlots):世界7つのERPC観測リージョン(フランクフルト、アムステルダム、ニューヨーク、ロンドン、東京、シンガポール、シドニー)からの参考RTT(Round Trip Time、データの送受信にかかる時間)を取得できるようになりました。これにより、各観測拠点からのリーダーまでの通信速度を比較し、最適な送信経路を判断できます。
  • Validators Information API(getValidatorsInformation):現在のエポック(Solanaのネットワークがブロックを生成する期間)で少なくとも1つのリーダースロットを持つすべてのバリデータ(ブロック生成を行う参加者)の情報を一覧で取得できます。この情報には、担当スロット数、アクティブステーク量(保有している暗号資産の量)、推定ロケーション、ネットワークエンドポイント、クライアントバージョン、そして7リージョンからの参考RTTなどが含まれます。

これらのAPIは、標準的なJSON-RPCインターフェースを通じて、すべてのERPCユーザーが利用可能です。

Solanaにおける動的な通信先の課題

従来の金融システムでは、取引の相手先は特定のデータセンターなどに固定されているため、通信経路の最適化は比較的容易でした。しかし、Solanaではブロックを生成するリーダー(バリデータ)がリーダースケジュールに基づき数スロット(ごく短い時間単位)ごとに交代します。リーダーとなるバリデータは世界各地に分散しているため、トランザクション(取引)の送信先や最適なネットワーク経路が常に変化するという特性があります。

この動的な環境において、人間が手動で通信先や経路を切り替えることは現実的ではありません。そこで重要となるのが、以下の情報を継続的に取得し、アプリケーションやインフラの判断ロジックに組み込むことです。

  • 現在および将来のスロットを担当するリーダーの情報
  • 各バリデータが担当するスロット数
  • 各バリデータの推定される国、都市、リージョン
  • TPU(Turbine Processing Unit)やQUIC(Quick UDP Internet Connections)などのネットワークエンドポイント
  • 各観測リージョンから取得した参考RTT
  • 計測値の取得時刻と応答状態

位置情報は中長期的なインフラ配置の判断に、参考RTTはリアルタイムでの経路選択の判断に活用できます。物理的な距離だけでなく、ネットワーク上の実際の到達速度を組み合わせて判断することが、低遅延なトランザクション送信には不可欠です。

2つのAPIの具体的な活用方法

Leader Slot APIの活用

Leader Slot APIは、今後のリーダースロットを担当するバリデータの識別情報、アクティブステーク量、ネットワークエンドポイント、推定ロケーション、参考RTTなどを返します。今回のアップデートで、フランクフルトの1拠点からだけでなく、前述の7つのリージョンからの参考RTTが取得可能になりました。

これにより、各リーダーに対して7つの観測リージョンからの参考RTTを比較し、どの送信拠点から最も早く到達できるかを判断できます。これはトランザクションのルーティングだけでなく、RPC(Remote Procedure Call)やトランザクション送信サーバーなどのインフラをどの地域に配置すべきかの判断材料にもなります。

Validators Information APIの活用

Validators Information APIは、現在のエポックでリーダーを務めるすべてのバリデータを一覧で取得できます。取得される情報には、担当スロット数、SOL単位のアクティブステーク量、推定リージョン・都市・国、ネットワークエンドポイント、クライアントバージョン、そして7リージョンからの参考RTTなどが含まれます。

このAPIを使うことで、現在のエポックにおけるリーダーの分布を把握し、インフラの配置やキャパシティ計画(どれくらいの処理能力が必要か)を立てる際の参考にできます。データは定期的に更新されるため、APIを呼び出すことで常に最新のデータセットを保持し、計画に役立てることが可能です。

これらのAPIは、Solana上で低遅延なトランザクション送信、グローバルなインフラ配置、そして動的なルーティング最適化を目指す開発者にとって、実運用に直結する重要な判断材料を提供します。

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藤ノ木洋史

藤ノ木 洋史

株式会社クリアナレッジ 代表取締役 / セールスライター

商品を変えずに「売り方」だけで売上を伸ばす仕組みを作ることを得意としています。

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