AI検索で引用されるサイトへ。ミツエーリンクスが示すLLMO(大規模言語モデル最適化)実装
AI検索が普及し、Webサイトへのアクセス減少や消費者の意思決定プロセスへの影響が顕著になる中、ミツエーリンクスが「LLMO(大規模言語モデル最適化)」の重要性を提唱しました。これは、生成AIの回答で自社サイトが引用されるための施策で、特にAIがサイト情報を正しく「発見・取得・理解」できるようにする「技術施策」を土台とします。同社の検証では、構造化データの実装によりAIクローラーのアクセスが約10倍に増加し、コンバージョンにもつながる効果が確認されました。
この記事のポイント
- 「Google AI Overviews」提供開始後、自然検索からのアクセスが約30%減少した事例が報告されています。
- 検索結果上で情報取得が完結し、Webサイトへの流入機会が失われつつあります。
- マッキンゼーの調査によると、消費者の意思決定プロセス(認知、興味・検討、意思決定)の過半数がAIからの回答に影響を受けています。

宣伝会議が開催した「AIO・LLMOカンファレンス」において、ミツエーリンクスは、AI検索や生成AIの回答でWebサイトが引用・言及されるための施策「LLMO(大規模言語モデル最適化)」について講演しました。
AI検索普及によるWebサイトへの変化とLLMOの重要性
AIの普及により、ユーザーの情報収集行動は大きく変化しています。
- 「Google AI Overviews」提供開始後、自然検索からのアクセスが約30%減少した事例が報告されています。
- 検索結果上で情報取得が完結し、Webサイトへの流入機会が失われつつあります。
- マッキンゼーの調査によると、消費者の意思決定プロセス(認知、興味・検討、意思決定)の過半数がAIからの回答に影響を受けています。
これらの変化に対応するため、生成AIの回答内で自社サイトの情報が引用・言及されることを促し、AI経由での認知や流入を増やす「LLMO」が重要となります。
LLMOの土台となる「技術施策」
LLMO施策は以下の3つに大別されます。
- コンテンツ施策: AIやユーザーが理解しやすい情報を作成する。
- 技術施策: AIがサイト情報を正しく発見・理解できるようにする。
- 外部施策: サイト外での言及や評価を増やし信頼性を高める。
ミツエーリンクスは、特に「技術施策」がLLMOの土台になると強調しています。AI Overviewsの引用元が検索上位ページと連動する傾向があるものの、その前提としてサイトがAIに読み取られやすい状態であることが不可欠です。例えば、検索順位が1位でもページ表示速度が不十分なためにAI Overviewsに表示されないケースもあり、LLMOではSEO以上に技術的な要件が厳しく評価される可能性があります。
AIの情報取得プロセスから考える4段階の技術実装
AIクローラーによる情報取得は「発見」「取得」「構造理解」「意味理解」の4段階で考えられ、それぞれに対応する技術施策があります。
- 発見: 「XMLサイトマップ」の整備。
- AIクローラーにサイト内のURLリストを伝え、特にページの更新日時を示すlastmodタグの記入が重要です。情報の鮮度が引用可能性に関わります。
- 取得: 「ページ表示速度の改善」。
- 軽量なページほどAIが解析しやすく、優先的に扱われやすいです。LCP(主要コンテンツの表示時間)、TTFB(サーバー応答速度)、ページサイズが指標となります。
- ユーザー操作後に表示される情報はAIが取得できない場合があるため、主要情報は初期HTMLで取得できる状態に保つ「JavaScript無効時の情報表示」も重要です。
- 構造理解: 「セマンティックHTML」の適切な使用。
- 見出し、段落、リストなど、ページ内の情報関係を機械に伝えるための技術です。見た目だけでなく、AIにとっても読み取りやすい形式につながります。
- 意味理解: 「構造化データ」の実装。
- ページ内の情報に機械可読な形式で「意味」を与える仕組みです。例えば、特定の文字列を「組織」として定義し、その属性をAIに正確に伝えます。
自社サイトでの検証結果と考察
ミツエーリンクスは、自社サイトでこれらの技術施策(特に構造化データ)を検証しました。
- 2026年5月下旬から6月末にかけ、サービス関連の約550ページに「Service」、ナレッジブログの約230ページに「Article」の構造化データを追加。
- 結果、サービスページへのAIクローラーによるアクセス数が、実装前の4月と比較して6月には約10倍に増加。
- AIアシスタント経由で数件のコンバージョンも発生。
このアクセス増加は、構造化データ実装をきっかけとした大量のHTML更新が、AIクローラーの再学習・再取得を促したことが主因と分析されています。構造化データ自体が直接アクセスを増やすというよりは、ページ内情報の意味をAIに伝えやすくすることで、AIに正しく引用・推奨されやすい状態を整備できたという二次的な効果が重要だと結論づけています。
施策の優先順位付けと今後の展望
LLMO施策は全ページ一律ではなく、コンバージョンへの関与度が高いページ(サービス詳細ページ、導入事例、料金ページなど)から優先的に実施することが推奨されます。AIによる引用・参照を狙う上で「技術施策」は土台となるため、早期の対応が重要です。
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