事例2026/9/1
10万円のコーヒーマシンをどう売ったか?Hakuhodo DY ONEが挑む「エンドツーエンド」事業共創
結論(先に要点)
SNSや生成AIを通じた「発見型」購買が広がる中、企業側でECやSNSの対応が分断され、販売機会を逃す課題があります。Hakuhodo DY ONEは、この課題を解決するため、戦略から商品企画、在庫管理まで一貫して支援する「エンドツーエンド」体制を強化。高価格帯コーヒーマシン「xBloom」の日本展開で、高機能マシンから「全国のコーヒー店の味が自宅で楽しめるプラットフォーム」という価値訴求に変更し、事業支援を拡大することで、売上を1.6倍に伸ばした事例を紹介しています。
この記事のポイント
- SNSや生成AIを通じて偶然商品と出会い、購買意欲を高める「ディスカバリーコマース」が浸透しています。
- Hakuhodo DY ONEの調査によると、SNS投稿で購買意欲が高まる人は全世代で37.2%、10代・20代では約6割に上ります。
- 生成AIを購買判断に活用する人も増え、消費者の購買行動そのものが変化しています。

Hakuhodo DY ONEのエンドツーエンド支援事例
Hakuhodo DY ONEは、高額なコーヒーマシン「xBloom」の日本市場展開において、広告の枠を超えた「エンドツーエンド」の事業共創を実践し、売上を大きく伸ばしました。
購買行動の変化と企業の課題
■「発見型」購買の台頭
- SNSや生成AIを通じて偶然商品と出会い、購買意欲を高める「ディスカバリーコマース」が浸透しています。
- Hakuhodo DY ONEの調査によると、SNS投稿で購買意欲が高まる人は全世代で37.2%、10代・20代では約6割に上ります。
- 生成AIを購買判断に活用する人も増え、消費者の購買行動そのものが変化しています。
■企業側の「分断」による販売機会損失
- 「欲しい」と思った瞬間から購入までの時間が長くなると、購買意欲は薄れます。
- 購入先が不明、会員登録が手間などの障壁が原因です。
- 企業内ではSNS、EC、生成AIへの対応が部門ごとに分断されがちで、外部支援会社も領域が異なるため、連携不足が生じます。
- その結果、SNSで需要が高まってもECで在庫が確保できない、広告と商品ページの説明が食い違う、配送が追いつかないといった問題が発生し、販売機会を失っています。
「エンドツーエンド」の支援体制
■支援範囲の拡大
- Hakuhodo DY ONEは、生活者にとって分断されていない購買プロセスに対応するため、戦略策定からSNS、コマース、生成AI対応まで一貫した「エンドツーエンド」の支援体制を強化しています。
- 案件によっては、商品企画や在庫管理、グループ会社と連携した顧客対応、物流体制構築まで踏み込みます。
■xBloomの事例
- 対象商品: 全自動ドリップコーヒーマシン「xBloom」(米国TBDx社製、価格約10万円)。
- 当初の課題: 日本でのブランド認知度が低く、オフラインでの販路拡大後も売上が伸び悩んでいました。
- 支援開始: 2026年3月にAmazonの商品ページ改善や広告運用から開始。
- 市場分析: 日本市場では8万円超のコーヒーマシンの月間販売台数が約500台と限定的で、Amazon施策だけでは売上の上限が見えることが判明。
- 価値の再定義: 「高機能コーヒーマシン」としてではなく、「全国の実力派コーヒー店の味が自宅で再現できる“プラットフォーム”」として価値を再定義。
- 新たな施策:
- 生成AIを活用した日本向けブランド動画制作。
- ShopifyによるブランドサイトやTikTok Shopの構築。
- 営業、商品企画、コンテンツ制作、EC運営を一つのチームで並行して推進。
- 成果: 支援開始後の売上は、開始前の同期間と比べて約1.6倍に伸長しました。当初はAmazon施策が牽引しましたが、2026年5月以降は自社ECやSNS、商品企画へと支援領域を広げています。
- 今後の展望: AIや市場の変化に対応するため、正解を待つのではなく、ブランドと同じ目線で仮説と実行を素早く繰り返すことが重要とされています。
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